現在の石積み擁壁などでは、形を揃えた石材を用意して積上げれば良いのですが、箱根関所の石垣修復ではそうはいきません。江戸時代に積まれた石垣の無くなった部分を復元するのですから、現場で、その形に合った積み石をつくって積上げていくのです。
この仕事には、建物の復元に宮大工が必要なように、古来の優れた技術を持つ石工の参加が必要になります。その熟練した仕事を見てみましょう。
この石工が使う道具は、江戸時代から変わらないものです。ちょっと見せてもらいましょう。
写真の、右側の先が尖っている3本は石切ノミ、真ん中の、片方の平たい金鎚のようなものはコヤスケ、その左側は石頭(セットウ)、手前の大きな金鎚のようなものはゲンノウと呼ぶそうです。
|