箱根関所が現在の場所に設置されたのは、元和5年(1619)の頃と言われています。
しかし、江戸時代の史料には、それ以前にも箱根山のどこかに古い関所があったことを伝えるものもあり、現在の場所に関所が移されたのが元和5年のことと考えられてもいます。
実は、箱根山には箱根関所を中心として根府川(小田原市)・仙石原(箱根町)・矢倉沢(南足柄市)・川村・谷ケ(共に山北町)の6か所に関所が設置されています。これらの関所の内、矢倉沢関所は天正18年(1590)頃、根府川関所は慶長9年(1604)に設置されていると考えられており、東海道の本道を監視する主要な箱根関所の成立が、これらの関所より遅れることはないと思われるからです。
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