箱根関所完全復元への道のり / 箱根関跡保存整備事業 / 伝統技術も復元する
栩葺板の製作工程(かねどり)
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 矩取(かねどり)は、厚さ2寸4分に木取りした材料が綺麗な長方形となるように両端を整形します。昔はナタを使用していましたが、現在は電動機を使用して精度の向上が図られています。
さて、矩取された厚板はさらに鉋(かんな)で一枚一枚断面が整えられます。
 鉋は板の側面のみで、表面を鉋掛けすることはありません。その後、板へぎと呼ばれる手割の作業へと移っていきます。
板へぎ用に作られた特殊なへぎ台に板を載せ、ナタと楔で割っていきます。先ほどの2寸4分厚に木取りされた厚板を、繰り返し二等分して厚さ3分に割っていきます。
 ここまで、工程のほとんどが手作業で行われてきました。一方では、栩葺板の製作を全て機械で済ませてしまう場合もあると聞きます。栩葺板の耐久年数は環境条件によって大きく変わりますが、いまだに手割の作業が好まれるのは、機械整形よりも手割り作業で作られた栩葺板の方が耐久性が良いからだと言われています。
 これは、機械整形では無造作に断ち切られる木材の繊維が、手割では木材の繊維の強弱に沿って自然に割ることができるからとか、手割によって生じる板表面の僅かな凹凸が適度に良い乾燥状況を作り出すからだと考えられています。
 このように一枚一枚手で割った板は、最後に板の表面を銑(せん)掛けして仕上げられます。