箱根関所完全復元への道のり / 箱根関跡保存整備事業 / 伝統技術も復元する
継手・仕口
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 継手(つぎて)とは木材を長く使うために同じ方向に木材をつなぐことを言います。
仕口(しぐち)とは、2つの木材が角度をもって組み合わせることをいいます。もっとも、継手といえば、仕口も継手も含めていう場合もあります。
 要するに、木材を組み合わせるために、さまざまな加工を施した木材と理解しておけば良いでしょうか。
 この継手と仕口こそ、大工の腕の見せ所です。なぜなら継手と仕口は結果が全て。良いも悪いも出来上がった継手と仕口の精度によって、大工の腕が一目瞭然だからです。
 理想はあたかも一本の木であるかのような木造です。つまり、木材を繋いだ(接合した)というのが分かり難いようにすることです。強さ、見た目ともにあたかも一本の木材であるかのような仕事が最高です。
 仕上げる前の継手や仕口を見て、まず目に留まるのは複雑な形です。容易に外れないように、組合せの仕組みが解明されないように作られていますから、必要以上に複雑な加工が施されます。
 それでも、美しく出来上がった継手ならば複雑な木材どうしが隙間なく合わさり、しかも木目すら連続していますから、もともと一本の木材であったかのように見えるのです。
 このように大工さんが精魂込めて作った継手と仕口ですが、残念ながら私たちが継手や仕口の仕組みを目にすることはめったにありません。
 なぜなら、継手や仕口は、複雑に組み合った後はすべて隠れてしまうからです。組み上がった後は平然と存在し、複雑な内情はすべて隠してしまうのが 継手と仕口の美徳であり、心意気なのです。
このような継手と仕口ですが、めったに見る機会がないというのも少しもったいない気がします。